足立外科胃腸内科医院|外科、胃腸内科、内科、皮膚科

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大腸がん

大腸がんってどんな病気?

大腸は盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸にわかれています。食生活の欧米化により大腸癌は増加傾向で、特に結腸癌が急速に増加しています。発がんには環境的要因(高蛋白・高脂肪の摂取など)と遺伝的要因(複数の癌遺伝子、癌抑制遺伝子の変化など)の両面が関与しているとされています。大腸も他の消化管と同様に、内側は粘膜で覆われ、その下は4つの層(粘膜下層、固有筋層、漿膜下層、漿膜)で構成されています。
大腸がんってどんな病気?
大腸癌の発生には主に2つの経路があり、ポリープの1つである腺腫から癌となる経路(adenoma-carcinoma sequence)と、粘膜から直接発生する平坦型や陥凹型の癌となる経路(de novo pathway)があります。

内側の粘膜から発生した大腸癌は大腸壁の上下方向、水平方向にひろがっていきます。癌の浸潤が粘膜内または粘膜下層にとどまっているものを「早期大腸癌」といい、固有筋層よりも深く浸潤しているものを「進行大腸癌」といいます。
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がんの特徴として臓器の外に病変が広がる「転移」があります。転移にはリンパの流れにのってリンパ節にたどりつき、そこで増殖する「リンパ節転移」、血液の流れにのって他の臓器へたどりつき、そこで増殖する「血行性転移」、がん細胞が臓器の壁を越え、おなかの中(腹腔)にちらばる「腹膜転移(播種)」などがあります。

大腸壁の下にどこまで癌が浸潤しているか(深達度)、リンパ節やそのほかの臓器に転移が有るかどうかで病期(Stage)が決まります。Stageにより予後が異なってくるので、早期発見・早期治療が非常に重要です。
大腸がんは粘膜にとどまっている状態であれば、ほとんどが完治可能と言われています。便に血が混ざる、便通の異常(便秘・下痢)、腹痛など少しでも自覚症状がある場合には大腸カメラ(下部消化管内視鏡)をおすすめします。

40歳以上、家族に大腸がんの人がいる、大腸ポリープがあった、潰瘍性大腸炎の方々などは定期的に検査を受け、早期発見を心がけましょう。
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どういった症状があるの?

代表的な症状は血便、便秘、下痢、便が細くなる、腹痛、嘔気・嘔吐、腸閉塞などです。早期がんや小さながんは症状もないことが多く、大腸がん検診で見つかるケースが増えています。進行癌では結腸癌と直腸癌で若干症状がことなります。

盲腸、上行結腸ではまだ便が液状であることから、この部位の癌では腹痛等の症状や肛門からの出血はまれで、発見しにくい傾向があります。(かなり進行すれば腹痛や嘔気などの腸閉塞症状を来します。)下行結腸、S状結腸では便は硬くなっていますので、癌が大きくなり腸の内腔が狭くなると便が出にくくなったり(便秘)や便が細くなったり、腹痛や嘔気・嘔吐など腸閉塞症状が出現します。

直腸は肛門に近い部位なので癌から出血し血便を生じたり、残便感が出現します。
肛門から指を入れる診察(直腸診)で癌を触れることもあります。

どんな検査をすればいいの?

便潜血検査、大腸カメラ(下部消化管内視鏡)、バリウムによる大腸透視(造影X線検査)をはじめ、CT、MRI、PETなどにより壁深達度、リンパ節転移、遠隔転移を診断し、それらに基づいて臨床病期(Stage)を決定します。
大腸カメラ
大腸カメラでは病変を直接観察でき、大きさ、形などから癌がどのくらい深くまで浸潤しているか(深達度)をある程度知ることができます。また、検査中に病変が見つかった場合、鉗子と言われる処置具を使って直接組織を採り病理検査ができることが最大の特徴です。

どんな治療をするの?

大腸壁のどこまで癌が進行しているのか?、リンパ節転移や血行性転移、腹膜播種はあるか?など、がんがどこまで広がっているのかを総合的に判断し臨床病期(Stage)を決定します。患者様の状態およびStageにより選択できる治療法が異なってきます。

治療の原則は内視鏡的または外科的な癌の切除となります。大腸癌研究会の「大腸癌取扱い規約 第8版」および「大腸癌治療ガイドライン 医師用 2016年版」によって標準治療が示されています。
早期がんの一部に対しては内視鏡的粘膜切除術(EMR:endoscopic mucosal resection)や内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD:endoscopic submucosal dissection)などの内視鏡的切除が選択されます。
内視鏡的切除は大腸の中にのみアプローチする局所治療で、大腸の外にあるリンパ節や臓器にはアプローチできません。

内視鏡的治療の適応とならない切除可能大腸癌に対しては外科手術が選択されます。外科手術は病変(原発巣)の完全切除および関係しているリンパ節をとる(所属リンパ節の郭清)ことが基本となります。手術術式は部位によって選択されうる術式が異なり回盲部切除、結腸右半切除、結腸左半切除、S状結腸切除、低位前方切除術、腹会陰式直腸切断術(Miles手術)などがあります。

癌が肛門に近い直腸に存在する場合や腸閉塞状態で手術に臨んだ場合、術後の縫合不全を回避する目的で上記手術に追加して、人工肛門を同時に作成することがあります。この人工肛門は多くの場合一時的なもので、半年を目安に検査を行い、問題なければ人工肛門を閉鎖する手術を行います。体に傷は残りますが、見た目上、人工肛門はなくなります。

Stageによっては転移・再発のリスクを下げるために、術後補助化学療法として半年間抗がん剤を投与することがあります。大腸癌は進行すると腸閉塞を発症するため、狭窄に対する姑息的な処置として大腸ステントが用いられたり、原発巣が切除不能の場合には人工肛門造設術やバイパス手術が行われることもあります。(この場合、根治を目指すものではなく、食事を摂れるようにするなどQOL維持が目的となります。)

また、切除不能進・行再発大腸癌に対しては延命効果と臨床症状のコントロールによるQOL維持を目的として化学療法が施行されます。近年では分子標的治療薬など様々な薬が開発されており、生存期間の中央値が30か月を超えているまでになってきています。

そのほか、直腸癌、肛門管癌に対して骨盤内の再発予防や人工肛門を避ける目的や癌の痛みや出血、神経症状などを和らげる目的(緩和目的)で放射線療法(化学療法と併用することあり)を行うことがあります。肝臓への転移、肺への転移に関しては切除可能であれば切除を選択し、切除不能であれば化学療法が選択されます。

予防するには

予防
動物性の高脂肪、高たんぱくにかたよった食事、繊維食の不足などが大腸がんのリスクをあげるといわれています。野菜、果物、いも類、豆類、海藻、キノコ、穀物などをバランスよく摂取し、低脂肪、高繊維の食事を心がけることにより大腸癌になるリスクを減少させることができる可能性があります。
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