足立外科胃腸内科医院|外科、胃腸内科、内科

足立胃腸科外科

胃ポリープ

胃ポリープってどんな病気?

胃の上皮・粘膜が盛り上がったもの(隆起性病変)の臨床的・肉眼的総称で、一般に良性の病変をさします。その多くは胃過形成性ポリープと胃底腺ポリープで、そのほかに腺腫性ポリープ(胃腺腫)があります。
胃ポリープ

どうしてなるの?

・胃過形成性ポリープ
ピロリ菌(Helicobacter pylori)感染により胃粘膜に慢性活動性炎症が生じ、粘膜の損傷とその修復、再生性変化と過形成によって生じます。通常は無症状であり検診などで発見される場合が多いです。内視鏡的には強い発赤を示し、茎があり(有茎性・亜有茎性)、大きさは1cm以下のものが多く、癌化率は1-2%と低いとされていますが、1cm以上の大きなポリープや表面が不整なポリープでは発癌のリスクがあります。
・胃底腺ポリープ
ピロリ菌感染はなく、萎縮・炎症のない胃底腺粘膜に発生します。通常は無症状であり検診などで発見される場合が多いです。内視鏡的には茎がないか亜有茎性で5mm以下のポリープが多発しています。癌化の可能性はほぼありません。
・腺腫性ポリープ(胃腺腫)
ピロリ菌感染胃炎を背景とする胃粘膜に発生する上皮性良性腫瘍であり、細胞を顕微鏡で診断(病理組織学的診断)するとGroup3(良性・腫瘍性病変)と診断されます。内視鏡的には扁平な隆起で2cm以下のものが多い。大きさに変化がないものもあるが胃癌への前癌病変であり、特に2cm以上のものや、形の不整なもの赤みを帯びているものなどは癌の可能性があり注意が必要です。

どんな検査をすればいいの?

胃カメラ(上部消化管内視鏡)、バリウムによる胃透視(造影X線検査)などで診断します。
胃ポリープ

どんな治療をするの?

・胃過形成性ポリープ
基本的に経過観察でかまいませんが、ピロリ菌感染が確認されたら除菌治療が必要です。除菌により70〜80%でポリープの消失もしくは縮小がみられます。除菌後もポリープが大きくなったり、形が変化して癌の合併が疑われる場合や、出血が続く場合などは内視鏡治療が必要となります。小さなものは放置可能で年1回の経過観察をし、2センチ以上の大きいものは内視鏡的治療により切除します。
・胃底腺ポリープ
基本的に良性病変であるので経過観察でかまいません。
・胃腺腫
小さなものは、半年~1年に1回の検査で経過観察します。大きなもの(2センチ以上)や、がんとの識別がはっきりしないものには内視鏡的粘膜切除術(EMR:endoscopic mucosal resection)や内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD:endoscopic submucosal dissection)などによる内視鏡的治療を検討します。年齢・基礎疾患・社会的適応などにより経過観察も考慮されます。内視鏡治療後も内視鏡によるフォローが必要です。
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