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暑さ指数(WBGT)ってなに?

こんにちは

暑い日が続いていますがいかがお過ごしでしょうか?

本日は暑さ指数(WBGT)について。

暑さ指数(WBGT : Wet-Bulb Globe Temperature=湿球黒球温度)は熱中症のリスクを事前に判断するため、
熱中症の原因となる気温・湿度・輻射熱(ふくしゃねつ:地面や建物・体から出る熱のこと)・気流の要素をとりいれた温度の指標で、
湿球温度、黒球温度、乾球温度から計算されます。
単位は気温と同じ℃です。

●湿球温度(NWB: Natural Wet Bulb temperature)
水で湿らせたガーゼを温度計の球部に巻いて観測します。
温度計の表面にある水分が蒸発した時の冷却熱と平衡した時の温度で、皮膚の汗が蒸発する時に感じる涼しさ度合いを表します。

●黒球温度(GT: Globe Temperature)
表面はほとんど反射しない塗料で黒色に塗装された薄い銅板の球(中は空洞、直径約15cm)の中心に温度計を入れて観測します。
直射日光にさらされた状態での球の中の平衡温度を観測しており、弱風時に日なたにおける体感温度と相関があります。

●乾球温度(NDB: Natural Dry Bulb temperature)
通常の温度計を用いて、そのまま気温を観測します。

屋外での算出式
WBGT(℃) =0.7 × 湿球温度 + 0.2 × 黒球温度 + 0.1 × 乾球温度

屋内での算出式
WBGT(℃) =0.7 × 湿球温度 + 0.3 × 黒球温度

暑さ指数(WBGT)の単位は気温と同じ「℃」ですが、
気温(乾球温度)だけではなく、湿度が重要な指標となっています。

なぜでしょう?

湿度が高い場所では汗が蒸発しにくく、体から空気へ熱を放出する能力が減少してしまうため体温が上昇して熱中症になりやすくなってしまいます。そのため、熱中症予防では気温だけではなく、湿度を考慮することが重要なのです。

気温が同じでも湿度が高い方が熱中症になる人が多くなります。
熱中症は暑さを防ぐだけではダメということです。

実際に暑さ指数(WBGT)がどのくらいになったら危ないのでしょうか?

暑さ指数(WBGT)が28℃を超えるあたりから熱中症患者発生率が急に上がり始めます。
WBGTが高い時に熱中症が起こりやすいため、この指数が労働現場、スポーツ時、日常生活での熱中症予防の目安として使われています。

ご自分の地域の暑さ指数(WBGT)をチェックして熱中症予防に役立てましょう!

日常生活に関する指針
温度基準(WBGT) 

31℃以上:危険
すべての生活活動でおこる危険性 高齢者においては安静状態でも発生する危険性が大きい。外出はなるべく避け、涼しい室内に移動する。

28−31℃:厳重警戒
すべての生活活動でおこる危険性 外出時は炎天下を避け、室内では室温の上昇に注意する。

25−28℃:警戒
中等度以上の生活活動でおこる危険性 運動や激しい作業をする際は定期的に充分に休息を取り入れる。

25℃未満:注意
強い生活活動でおこる危険性 一般に危険性は少ないが激しい運動や重労働時には発生する危険性がある。

日本生気象学会「日常生活における熱中症予防指針Ver.3」(2013)より


運動に関する指針
暑さ指数(WBGT) 熱中症予防運動指針

31℃以上:運動は原則中止
特別の場合以外は運動を中止する。特に子どもの場合には中止すべき。

28−31℃ :厳重警戒(激しい運動は中止)
熱中症の危険性が高いので、激しい運動や持久走など体温が上昇しやすい運動は避ける。10~20分おきに休憩をとり水分・塩分の補給を行う。
暑さに弱い人※は運動を軽減または中止。

25−28℃:警戒(積極的に休憩)
熱中症の危険が増すので、積極的に休憩をとり適宜、水分・塩分を補給する。
激しい運動では、30分おきくらいに休憩をとる。

21−25℃:注意(積極的に水分補給)
熱中症による死亡事故が発生する可能性がある。
熱中症の兆候に注意するとともに、運動の合間に積極的に水分・塩分を補給する。

21℃未満:ほぼ安全(適宜水分補給)
通常は熱中症の危険は小さいが、適宜水分・塩分の補給は必要である。市民マラソンなどではこの条件でも熱中症が発生するので注意。

(公財)日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」(2019)より


具体的な熱中症予防策としては
帽子をかぶったり、こまめに水分補給したり、涼しい日陰で休んだりすることです。

熱中症は重症度に応じて3つに分類されます。

I度(軽症):
口の渇き、めまい、頭痛、吐き気、大量の発汗、こむら返り、腹痛、筋肉の痛みを伴う痙攣(有痛性筋収縮)などが出現します。

Ⅱ度(中等症):
血圧低下、頻脈、尿量減少、頭痛、嘔吐、倦怠感、集中力や判断力の低下などが出現します。

Ⅲ度(重症):
意識障害、小脳症状、けいれん発作などの中枢神経障害、肝臓・腎臓機能障害、多臓器不全など

熱中症の応急処置のポイントは水分補給(Fluid)、冷却(Icing)、安静(Rest)、救急車(Emergency call)です。
それぞれの頭文字をとってFIREと覚えましょう。
冷却開始が早く、平熱まで早く冷却できたケースは予後がよいとされていますので、熱中症を疑った場合には早期に応急処置を開始することが必要です。
暑いところにいる、あるいはいたあとの体調不良は熱中症の可能性があります。
屋外での活動だけでなく屋内での活動中あるいは活動後に、少しでも体調不良を感じた場合は我慢せずにすぐご相談ください。

参考:
環境省 熱中症予防情報サイト:http://www.wbgt.env.go.jp/
(公財)日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」(2019)
日本生気象学会「日常生活における熱中症予防指針Ver.3」(2013)より


院長 飯田 修史
足立外科胃腸内科医院(外科・胃腸内科・内科・皮膚科)【五反野、青井のクリニック】 
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