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【まとめ3】大腸癌の疫学と診断および治療

こんにちは

今回は、
第41回日本消化器内視鏡学会教育講演会で興味を持った
「大腸癌の疫学と診断および治療」についてのまとめとなります。

1.大腸癌の疫学 
2.大腸癌検診
3.大腸がん診断
4.大腸癌の治療
5.大腸がん診断治療のトピックス AI
の5項目につき各々箇条書きで簡潔にまとめます。

このまとめは私が教育講演で得た内容を勉強を兼ね備忘録的にまとめたものになります。
そのためわかりづらい点があるかと思われますがご容赦ください。
【1.大腸癌の疫学】
・2018年の大腸癌罹患数は男性86,414人、女性65,840人。 
・大腸癌は男女を合わせた癌罹患者数では1位であるが、死亡数では男性が27,718人、女性が24,070人で、男性は肺癌、胃癌に次いで3位、女性は1位。
・年齢階級別罹患率では男女共に50歳前後から罹患率の急な上昇が見られ、40歳代から50歳代が初期の病変発見のターゲット。
・1985年以来大腸癌の罹患率は上昇していたが、1995年あたりから上昇が鈍化していることがわかり、死亡率は1995年から徐々に低下傾向が見られる。
・死亡率の低下については、大腸癌の発見と手術、オキサリプラチン、分子標的薬の出現など化学療法の進歩を合わせた効果が反映されていると推測される。

【2.大腸癌検診】
・目的: がんを早期発見し、適切な治療によってがんによる死亡を減らす。
・日本での歴史: 1983年に老人保健法施行により対策型検診が全国で開始され、胃がん検診・子宮頸がん検診が最初に導入され、その後、肺がん、乳がん、大腸がん検診が順次導入され、現在は健康増進法によりがん検診が行われている。
・大腸癌検診: もっとも代表的なのは便潜血検査で、化学法、免疫法によって検査が行われる。検診受診者の7%前後が陽性となり、大腸内視鏡検査を受け、4.5%の受診者が大腸癌と診断される。発見率は他の臓器の癌検診と比較しても高い。便潜血検査は大腸癌治療ガイドラインで推奨グレードAであり、免疫法が強く推奨されている。海外の研究でも便潜血検査が大腸癌の死亡を13%から33%減少させるというデータが報告されている。
・大腸内視鏡検査: 直接的に内視鏡検査で検診が望まれる。確定診断は内視鏡検査と組織生検によります。1994年、Wendy Atkinは、大腸がん予防に対する柔軟なS状結腸内視鏡検査の利点を最終的に明確に実証する17万人の男女を対象とした大規模なランダム化比較試験であるUK Flexible S状結腸鏡検査試験(UKFSST)を設立し、その結果、大腸内視鏡検査施行による大腸がんの発生、死亡を減少させることを明らかにした。 

【3.大腸癌診断】
・大腸癌の診断には存在診断と質的診断があり、病変の発見と進行度の決定が必要。 
・内視鏡検査が主流であり、CT、MRIでも診断される。
・病変の大きさ、形態、周囲粘膜の状態を確認し、粘膜癌か粘膜下層浸潤あるいはそれ以深の浸潤がんかを判断。
・ CT、MRIなどで局所浸潤の深さ、リンパ節転移、遠隔転移の有無を診断。 
・内視鏡診断では、洗浄後に白色光観察、NBI観察、クリスタルバイオレット染色を行い、超拡大観察によって詳細な所見を得る。
・内視鏡医は、多量の情報を適切に処理し、正確な病変診断に生かすことが求められる。
・AIと組み合わせることで、より精度の高い診断が可能になる可能性がある。

【4.大腸癌の治療】
・粘膜癌にはリンパ節転移がなく、内視鏡切除で治療は完結します。
・SM浸潤癌はリンパ節郭清を含めた外科切除が必要で、進行癌と同じ手術が必要になります。
・手術は開腹手術、腹腔鏡手術に加えてロボット支援手術も治療法に加わりました。
・大腸癌に対する腹腔鏡手術は広く行われていますが、推奨度は「弱く推奨する」レベルです。
・腹腔鏡手術の利点としては、術中出血量が少ない、術後在院日数が少ない、食事開始時間が早い、CRM陽性率が低い、拡大視効果、良好な骨盤内視野、助手を含めたスタッフとの術野画像の共有、気腹効果による出血の軽減などが挙げられます。
・腹腔鏡手術の有用性と化学療法など他の治療オプションを含めた治療法を検討し、選択することが重要です。

【5.大腸がん診断治療のトピックス AI】
・AIが大腸内視鏡検査の支援に活用されている。
・AI内視鏡システムが市販され、病変発見や腫瘍評価などが可能。
・AIを用いた大腸癌の予後因子評価が論文化されており、高い価値が認められている。
・OperA試験が世界7か国で開始され、AIを用いた大腸内視鏡検査の上乗せ効果を検討している。
・AIが大腸癌治療の支援にも活用されており、個別化治療や副作用予測などの研究が進んでいる。
・AIを用いた大規模スクリーニングにより、大腸癌の早期発見が可能となることが期待されている。 


【参照】


教育講演で学んだ内容を日常診療に活かして参ります。 


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院長 飯田 修史

足立外科胃腸内科医院
【外科・胃腸内科・内科】
【五反野、青井のクリニック】

東京都足立区青井2−24−8
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かかりたい、かかってよかったといわれるクリニックを目指します。
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