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げっぷが止まらないのはなぜ?考えられる原因と受診すべき診療科を消化器専門医が解説

作成日:2026年07月01日 / 更新日:2026年07月11日
執筆:足立外科胃腸内科医院 院長 医学博士 飯田修史
保有資格:消化器内視鏡専門医・消化器病専門医・外科専門医
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げっぷが止まらず、人前で恥ずかしい思いをしていませんか。げっぷの多くは飲み込んだ空気が原因ですが、逆流性食道炎や機能性ディスペプシアなど治療で楽になる病気が隠れていることもあります。胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン2021と機能性消化管疾患診療ガイドライン2021(いずれも日本消化器病学会)をふまえ、原因の見分け方と受診すべき診療科を、足立区青井の消化器内科の視点で解説します。

この記事の独自性:「げっぷ」という一見軽い症状を、消化器内視鏡専門医が「何科に行くべきか・どこからが病気のサインか」という受診判断の軸で整理します。げっぷを主訴に来院された方を、当院の外来で院長がどの順番で見分けているか、実際の問診の判断手順にまで踏み込んで解説します。

目次

1.げっぷが止まらない主な原因 — 多くは「飲み込んだ空気」だが病気が隠れることもある
2.早食い・ストレス・炭酸の習慣がある方に呑気症(空気嚥下症)が多い理由
3.げっぷに胸やけ・呑酸を伴う方が逆流性食道炎を疑うべき理由
4.胃もたれ・すぐ満腹になる感じを伴う方は機能性ディスペプシアやピロリ菌の確認が向いている理由
5.げっぷは何科を受診すべきか — 消化器内科を選ぶ判断軸と受診のタイミング
6.今すぐ受診すべき警告サイン
7.当院での検査・診断の流れ
8.よくある質問

げっぷが止まらない主な原因 — 多くは「飲み込んだ空気」だが病気が隠れることもある

結論からお伝えすると、げっぷの正体の大部分は「飲み込んだ空気」です。食事や会話のときに私たちは少しずつ空気を飲み込んでおり、胃にたまった空気が食道を通って口から出るのがげっぷ(噯気・おくび)です。食後に数回出る程度のげっぷは生理的な現象で、心配はいりません。問題は「止まらない」「何週間も続く」場合で、そこには大きく分けて4つの原因が考えられます。

げっぷが続くときに考えられる原因の全体像

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「ただの癖」と思い込むのが一番の落とし穴

げっぷは症状として軽く見られがちで、「癖だから」「体質だから」と受診されないまま何年も我慢している方が少なくありません。しかし、げっぷの背景にある逆流性食道炎や機能性ディスペプシアは、いずれも診療ガイドラインが整備された「治療できる病気」です。逆に、警告サインを伴うげっぷを放置すると、まれではあるものの重要な病気の発見が遅れる可能性があります。「たかがげっぷ」と自己判断で片付けないことが、この記事でもっともお伝えしたい点です。
ここまでの要点:げっぷの多くは飲み込んだ空気が原因。ただし「止まらない」げっぷの背景には、呑気症・逆流性食道炎・機能性ディスペプシアなど対処可能な原因が隠れていることがあります。

早食い・ストレス・炭酸の習慣がある方に呑気症(空気嚥下症)が多い理由

早食いの習慣がある方、緊張する場面が多い方、炭酸飲料をよく飲む方のげっぷは、呑気症(どんきしょう・空気嚥下症)の可能性がまず考えられます。理由は、これらの習慣がいずれも「無意識に飲み込む空気の量」を増やすからです。飲み込む空気が増えれば、胃から出ていく空気、つまりげっぷも増えます。

無意識に空気を飲み込みやすい条件

空気を飲み込みやすくする代表的な条件は、早食い・すすり飲み・炭酸飲料・ガムをかむ習慣・喫煙、そして緊張やストレスです。特にストレス下では、唾液を飲み込む回数が増えることで一緒に空気も飲み込みやすくなると言われています。「仕事が忙しい時期になるとげっぷが増える」という方は、このパターンに当てはまる可能性があります。お腹の張りやおならの増加を伴うことも多く、げっぷと同時にお腹の張りを感じる方は空気のたまりを疑う手がかりになります。  

生活の工夫で改善が期待できるケース

呑気症が疑われる場合、まず試していただきたいのは、ゆっくりよくかんで食べる・炭酸飲料とガムを控える・食後すぐ横にならない、という3つの工夫です。個人差はありますが、空気を飲み込む量そのものを減らすことで、げっぷの回数が減っていく方は少なくありません。ただし、工夫を続けても改善しない場合は、次章以降の病気が隠れていないかを確認する段階に進みます。  

当院の判断軸 — まず生活要因から順番に確認する

私が外来でげっぷを主訴とする方を診察するときは、最初に食事の速さ・炭酸やガムの習慣・ストレス状況といった生活要因からうかがいます。生活要因だけが原因と考えられ、警告サインもない方には、いきなり検査をするのではなく生活の工夫から始めていただくことがあります。一方で、次にご説明する胸やけや胃もたれを伴う方は、生活の工夫だけでは解決しないことが多いため、検査を含めた次の一手をご提案します。この「生活要因→併存症状→検査」の順番で絞り込むのが当院の基本的な進め方です。

げっぷに胸やけ・呑酸を伴う方が逆流性食道炎を疑うべき理由

げっぷと一緒に、胸やけや「酸っぱいもの・苦いものが上がってくる感じ」(呑酸・どんさん)がある方は、逆流性食道炎(胃食道逆流症・GERD)を疑う必要があります。胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン2021(日本消化器病学会・改訂第3版)では、胸やけと呑酸がGERDの定型症状とされており、げっぷはこれらに伴ってよくみられる症状だからです。

なぜ逆流とげっぷが一緒に起こるのか

げっぷが出るとき、食道と胃のつなぎ目(下部食道括約筋)は一時的にゆるみます。このゆるむタイミングで胃酸も一緒に食道へ逆流しやすくなるため、げっぷと胸やけ・呑酸はセットで起こりやすいのです。「げっぷのたびに酸っぱいものが上がる」「夜、横になると症状が強くなる」という方は、このパターンに当てはまる可能性があります。

市販の制酸薬で一時的に楽になる場合の注意

市販の制酸薬や胃薬で症状が一時的に軽くなる場合、それ自体が「胃酸の逆流が関わっているサイン」であることがあります。ただし、市販薬でしのぎ続けると、症状の原因を確かめないまま時間だけが過ぎてしまいます。逆流性食道炎は程度の評価と治療薬の選択(PPI・P-CABなどの胃酸を抑える薬)によって経過が変わるため、繰り返す方は一度、原因を確認しておくことをおすすめします。薬を飲んでも胸やけが治らない場合の原因については、逆流性食道炎の薬が効かない・胸焼けが治らない原因で詳しく解説しています。

当院の判断軸 — 胸やけ・呑酸があれば検査を前向きに検討

当院では、げっぷに胸やけ・呑酸を伴う方には、症状の頻度と生活への影響をうかがったうえで、胃カメラによる食道・胃の確認を前向きにご提案しています。粘膜の炎症の程度を実際に確認できれば、薬の強さや治療期間の判断がより正確になるからです。一方、症状が軽く頻度も少ない方では、生活指導とお薬から始めて経過をみる選択肢もあり、お一人おひとりの状況に合わせて一緒に決めています。

胃もたれ・すぐ満腹になる感じを伴う方は機能性ディスペプシアやピロリ菌の確認が向いている理由

げっぷに加えて、胃もたれや「少し食べただけですぐお腹いっぱいになる」(早期満腹感)が続く方は、機能性ディスペプシア(FD)やピロリ菌感染・慢性胃炎の確認が向いています。機能性消化管疾患診療ガイドライン2021―機能性ディスペプシア(FD)(日本消化器病学会・改訂第2版)では、FDは症状の原因となる明らかな異常がないにもかかわらず、胃もたれ・早期満腹感・みぞおちの痛みなどが続く病気とされており、げっぷを伴う方が多いからです。

機能性ディスペプシア — 「異常なし」でも症状は本物

機能性ディスペプシアは、胃カメラで見ても潰瘍やがんなどの異常が見つからないのに、胃の動きや知覚の過敏さによって症状が続く病気です。「検査で異常なしと言われたのに、げっぷと胃もたれが治らない」という方は、まさにこの病気の典型的な経過に当てはまることがあります。異常がない=気のせい、ではなく、FDとして診断がつけば、胃の動きを整える薬や胃酸を抑える薬など治療の選択肢があります。  

慢性胃炎・ピロリ菌との関係

ピロリ菌感染による慢性胃炎も、げっぷ・胃もたれの背景としてよくみられます。ピロリ菌は検査で確認でき、除菌治療によって胃炎の進行を抑えられる可能性があります。げっぷをきっかけにピロリ菌感染が見つかり、除菌まで進む方は当院でも珍しくありません。みぞおちの痛みや胃の不快感が主体の場合の考え方は、胃痛の原因とセルフチェック方法もあわせてご覧ください。

当院の判断軸 — 「異常がないことの確認」も検査の大事な役割

私の外来では、胃もたれ・早期満腹感を伴うげっぷの方に対して、まずピロリ菌検査と胃カメラで「治療すべき病変がないか」「ピロリ菌がいないか」を確認し、異常がなければFDとして治療方針を立てる、という順番でご提案しています。検査は病気を見つけるためだけでなく、重い病気がないと確認して安心して治療に専念するためでもある、というのが当院の考え方です。  

げっぷは何科を受診すべきか — 消化器内科を選ぶ判断軸と受診のタイミング

げっぷが続くときに受診すべき診療科は、消化器内科(胃腸内科)が第一選択です。ここまで見てきたとおり、げっぷの背景に多い呑気症・逆流性食道炎・機能性ディスペプシア・ピロリ菌感染は、いずれも食道と胃の問題であり、診断に必要なピロリ菌検査や胃カメラまで一つの窓口で完結できるからです。

受診のタイミング — 期間と併存症状で判断する

受診を考える目安は次のとおりです。数日から1週間程度で、警告サイン(次章)がなければ、まず生活の工夫で様子をみて差し支えありません。2週間以上続く場合や、市販薬を使っても繰り返す場合は受診をご検討ください。胸やけ・呑酸・胃もたれなどの併存症状がある場合は、期間にかかわらず早めの受診をおすすめします。そして警告サインを1つでも伴う場合は、様子をみずに受診してください。
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「いきなり胃カメラ」にはなりません

「受診したらいきなり胃カメラをやらされるのでは」と心配で足が遠のく方もいらっしゃいますが、診察はまず問診から始まります。生活要因・併存症状・警告サインを確認したうえで、検査が必要かどうか、必要ならどの検査かをご相談して決めます。検査を受けるかどうかの最終的な判断は患者さんご自身と一緒に行いますので、まずは症状を伝えるところから始めていただければ大丈夫です。胃カメラの実際の準備や流れが気になる方は、胃カメラ検査を受ける前に知っておくべきことをご参照ください。

足立区でげっぷの相談ができる当院の体制

当院(足立外科胃腸内科医院)は、外科・胃腸内科・内科を標榜する足立区青井のクリニックで、五反野駅から徒歩圏内、駐車場があり、土曜午前も診療しています。げっぷのご相談から、ピロリ菌検査、鎮静剤を使った苦痛の少ない胃カメラまで、院長が一貫して担当します。綾瀬・西新井・六町方面からも通院いただいています。  

今すぐ受診すべき警告サイン

⚠ げっぷに加えて以下の症状がある場合は、様子をみずに早めに受診してください
食べ物や水が飲み込みにくい・胸につかえる感じが続く
ダイエットをしていないのに体重が減ってきた
黒いタール状の便が出る・便に血が混じる
吐いたものに血が混じる
みぞおちの痛みが数週間以上続く
健診などで貧血を指摘された(立ちくらみ・息切れ・顔色不良)
50歳以降になって初めて、げっぷや胃の症状が続くようになった 
これらのサインは、食道や胃の炎症・潰瘍、まれに腫瘍などが背景にある可能性を示す症状です。げっぷそのものよりも、こうした併存症状の有無が受診の緊急度を左右します。当てはまるものがあれば、お早めにご相談ください。  

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当院での検査・診断の流れ

足立外科胃腸内科医院では、げっぷを主訴に受診された方に対して、院長が問診から検査、結果説明まで一貫して担当します。行くたびに医師が変わる心配がなく、生活背景まで含めて継続的に診られることを大切にしています。  

受診から診断までの流れ

1. WEB問診・受付:げっぷの期間・併存症状(胸やけ・胃もたれ)・生活習慣を事前にご入力いただくと、当日の診察がスムーズです。
2.院長による問診・診察:生活要因→併存症状→警告サインの順に確認し、検査の要否を一緒に判断します。
3. 血液検査・ピロリ菌検査:貧血の有無やピロリ菌感染を確認します。
4.胃カメラ(必要な方のみ):鎮静剤を使った苦痛の少ない検査に対応しています。経鼻内視鏡も選べます。
5.結果説明・治療方針の決定:原因に応じて、生活指導・お薬・除菌治療などの方針を院長がご説明します。

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症状の背景を確かめて、ご自身に合う治し方を一緒に見つけていきましょう。ご不明な点はお気軽にご相談ください。

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よくある質問

Q.げっぷが止まらないときは、何科を受診すればよいですか?

A.まずは消化器内科(胃腸内科)の受診をおすすめします。げっぷの背景に多い逆流性食道炎・機能性ディスペプシア・慢性胃炎はいずれも消化器内科の対象で、必要に応じて胃カメラやピロリ菌検査まで一つの窓口で進められるためです。当院は外科・胃腸内科・内科を標榜しており、WEB問診で症状を事前にお送りいただくと当日の診察がスムーズです。

Q.げっぷが多いのは胃がんのサインですか?

A.げっぷだけで胃がんの可能性が高いわけではありません。多くは飲み込んだ空気や逆流性食道炎・機能性ディスペプシアなど良性の原因です。ただし、体重減少・飲み込みにくさ・黒い便・貧血などを伴う場合や、50歳以降に初めて続く症状が出た場合は、胃カメラでの確認をおすすめします。不安な症状があれば早めに医師にご相談ください。

Q.市販薬や生活の工夫で様子を見てもいいですか?

A.警告サイン(体重減少・飲み込みにくさ・黒い便など)がなければ、早食いを避ける・炭酸やガムを控えるなどの工夫で1〜2週間様子を見ることは可能です。ただし2週間以上続く場合、市販の制酸薬を使っても繰り返す場合は、背景に治療できる病気が隠れていることがあるため受診をご検討ください。

Q.足立外科胃腸内科医院では、げっぷの原因をどこまで調べられますか?

A.当院では問診・診察に加え、ピロリ菌検査、鎮静剤を使った苦痛の少ない胃カメラ(経鼻内視鏡も選択可)まで一貫して行えます。院長が問診から検査、結果説明まで毎回同じ医師として担当します。五反野駅から徒歩圏内で土曜午前も診療しており、足立区・青井・綾瀬エリアからお仕事の合間にも受診いただけます。
げっぷの多くは飲み込んだ空気が原因ですが、「止まらない」げっぷの裏には、呑気症・逆流性食道炎・機能性ディスペプシア・ピロリ菌感染など、対処できる原因が隠れていることがあります。2週間以上続く場合や胸やけ・胃もたれを伴う場合は消化器内科へ、警告サインがあれば早めの受診を。足立区・青井・五反野・綾瀬エリアで、げっぷや胃の不調を相談できる消化器内科・内視鏡検査をお探しの方は、当院にお気軽にご相談ください。

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参考文献

本記事は医療情報の提供を目的としており、特定の診断・治療を推奨するものではありません。症状についてはかかりつけ医にご相談ください。

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