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高尿酸血症の原因と食事対策は?尿酸値を下げる食材と生活習慣を内科医が解説

作成日:2026年06月10日 / 更新日:2026年06月10日
執筆:足立外科胃腸内科医院 院長 医学博士 飯田修史
保有資格:消化器内視鏡専門医・消化器病専門医・外科専門医
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健診で「尿酸値が高い」と指摘され、食事だけで改善できないかと不安に感じていませんか。高尿酸血症の原因はプリン体だけではなく、アルコール・果糖・肥満・体質(排泄低下)など複数の要因が関わります。日本痛風・核酸代謝学会「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版」(2018年)では生活習慣の見直しが治療の基本とされ、数値や合併症によっては薬物療法を検討します。足立区青井の当院が現実的な対策を解説します。

この記事は、足立区青井で生活習慣病管理を行う当院の実臨床経験をもとに、高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版(2018年)の治療アルゴリズム・生活指導の枠組みと、外来で実際に多い「プリン体ゼロビールなら大丈夫?」「薬は一度始めたらやめられない?」という疑問を突き合わせ、院長の判断軸で補足しています。

目次

1.高尿酸血症になりやすい人の特徴 — 原因はプリン体だけではない理由
2.尿酸値を上げる食事と下げる食事の違い
3.生活習慣別に見る改善法 — 完璧を目指さないほうが続く理由
4.薬物療法が必要になる判断基準 — 尿酸値8.0・9.0mg/dLの分かれ目
5.尿酸降下薬を自己判断でやめてはいけない理由
6.今すぐ受診すべき警告サイン
7.当院での検査・診断の流れ
8.よくある質問 

1.高尿酸血症になりやすい人の特徴 — 原因はプリン体だけではない理由

高尿酸血症は、プリン体の摂りすぎだけで起こるわけではありません。血液中の尿酸が7.0mg/dLを超えた状態が高尿酸血症で、体質(尿酸の排泄能力)・飲酒・肥満・腎機能など複数の要因が重なって発症します。健診の採血結果に並ぶ尿酸値の項目の見方から確認したい方は、採血結果解説・高尿酸血症(痛風)の記事もご覧ください。

働き盛りの男性に多い理由

高尿酸血症は男性に圧倒的に多い病気とされています(厚生労働省e-ヘルスネット、2024年更新)。40〜50代男性では、接待や飲み会でのアルコール摂取、プリン体の多い食品の摂取頻度、運動不足による肥満が重なりやすいことが背景にあります。

一方で、女性は女性ホルモンの働きで尿酸値がコントロールされるため、閉経前は高尿酸血症になりにくい傾向があります。ただし、閉経後はやや増加するとされており(厚生労働省e-ヘルスネット、2024年更新)、女性も油断はできません。

私の臨床経験では、「プリン体ゼロビールに変えたのになぜ下がらない?」とご相談される方が多く、アルコール自体の影響(後述)を説明すると納得いただくケースが頻繁にあります。

体質的な要因 — 尿酸の「産生」と「排泄」のバランス

体内では尿酸の産生と排泄のバランスによって尿酸量がほぼ一定に保たれており、このバランスが崩れると高尿酸血症になります。高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版(2018年)では、尿酸産生過剰型・尿酸排泄低下型・混合型に大別され、さらに第3版から腎外排泄低下型(腎負荷型)という考え方も明記されました。

特に、遺伝的に尿酸の排泄が苦手な方(排泄低下型)は、食事改善の効果が限定的な場合があります。腎機能が軽度低下している方や高血圧で利尿薬を服用中の方も、食事改善だけでは目標値(6.0mg/dL以下)に届かないことが多く、当院ではこのようなケースでは早期の薬物療法を検討しています。  
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2.尿酸値を上げる食事と下げる食事の違い

食事療法の柱は、プリン体を1日400mg程度までに抑えること・アルコールを減らすこと・体重を落とすことの3つです。ガイドライン第3版の生活指導では「1日400mgを目安にしたプリン体の摂取制限」が示されています(痛風・尿酸財団)。プリン体制限だけでは不十分で、尿酸を上げる飲み物・下げる方向に働く食品の使い分けが鍵になります。

プリン体の多い食品(1日400mgが目安)

プリン体が特に多いのは、レバー類(100gあたり210〜320mg)・白子(同300mg)・エビ・イワシ・カツオ(同210〜270mg)などです(痛風・尿酸財団)。干物は水分が減る分、重量あたりの数値が高くなる点にも注意が必要です。

ただし、肉類や魚類を完全に除去する必要はありません。プリン体を制限しすぎて栄養が偏ってしまっては本末転倒で、ガイドライン第3版でも摂取エネルギーの適正化(食べ過ぎの解消)が食事指導の第一とされています。

当院では、患者さんの食生活パターンを詳しく伺い、「どの食品をどの程度減らせば現実的か」を一緒に考える指導を重視しています。机上の理論だけでは続かないからです。  
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「プリン体ゼロなら安心」は誤解 — アルコール自体が尿酸値を上げる

アルコールは、プリン体の有無にかかわらず尿酸値を上げます。厚生労働省e-ヘルスネット(2022年)では、①体内のATPの分解が進みプリン体が増える、②腎臓からの尿酸の排泄が妨げられる、③つまみでプリン体の多い食品を摂りやすい、という3つの理由が挙げられています。

実は、ビール自体のプリン体は1缶(350mL)あたり12〜25mgと、食品に比べて多くありません。それでもビールを毎日1缶飲む人では6年間で尿酸値が0.5〜1.0mg/dL上昇したという報告があり(痛風・尿酸財団)、プリン体の量だけでは説明できないアルコールの影響がうかがえます。

そのため、「プリン体ゼロ」や「焼酎なら大丈夫」と考えるのではなく、種類を問わず量と頻度を見直し、休肝日を設けることが大切です。  

尿酸値を下げる方向に働く食品と飲み物

ガイドライン第3版(CQ7解説)では、ビタミンC・DASH食・地中海食・果物・大豆食の摂取は血清尿酸値を低下させ、乳製品・コーヒーの摂取は痛風の発症頻度を低下させることが示されています。厚生労働省e-ヘルスネット(2024年更新)でも、野菜・果物・豆類・全粒穀類をバランスよく摂取すること、尿路結石予防のために水分を多くとることが推奨されています。

一方、果糖を多く含む甘い清涼飲料や果物ジュースの摂りすぎは尿酸値を上昇させるため控えめにします。果物そのものまで避ける必要はなく、ジュースではなく適量を生で摂ることがポイントです。私は外来で、まず「甘い清涼飲料を水やお茶に置き換える」ことから始めていただくようお勧めしています。飲み物の置き換えは食事制限よりも取り組みやすく、続けやすいからです。  

3.生活習慣別に見る改善法 — 完璧を目指さないほうが続く理由

無症候性の高尿酸血症でも、食事指導を行うことはガイドライン第3版で推奨されています(CQ7)。ただし、現実的な改善策は患者さんの職業・家庭環境・既存の習慣に合わせて個別に調整する必要があります。  

営業・接待が多い方への対応

アルコール摂取を完全に避けられない方には、ビールから焼酎・ウイスキーなどの蒸留酒への切り替えと、飲酒前後の十分な水分補給をお勧めしています。蒸留酒は醸造酒よりプリン体が少ないためです(痛風・尿酸財団)。ただし前述のとおりアルコール自体が尿酸値を上げるため、切り替えは第一歩にすぎず、総量を減らすことが本丸になります。

また、居酒屋での料理選択(枝豆・冷奴・サラダを増やし、レバー系料理や干物・白子を減らす)も実践しやすい工夫です。  

運動時間が取れない方への対応

運動は「脈が少し速くなる程度の有酸素運動を、1回10分以上・合計で1日30分以上(60分程度が最適)」が目安とされています(厚生労働省e-ヘルスネット、2024年更新)。まとまった運動時間が取れなくても、通勤の早歩きや階段の利用を積み重ねれば十分に該当します。

一方、ウェイトトレーニングや短距離走などの無酸素運動・過度な運動はかえって尿酸値を上げることがあるため、尿酸値が高い方には向きません。「きつい運動ほど効く」というイメージとは逆で、軽い運動のほうが適しています。

また、ガイドライン第3版では、体重減少に伴い尿酸の排泄(尿酸クリアランス)が増加し、血清尿酸値が低下することが示されています。当院では月1kg程度の緩やかな減量を目標にしています。急激な減量はリバウンドしやすく、続かないからです。

多忙で食事が不規則な方への対応

コンビニ食品でも選び方次第で改善可能です。サラダ・ヨーグルト・豆腐製品を増やし、揚げ物や加工肉を減らすだけでも差が出ます。飲み物は水・お茶を基本にし、ペットボトルの甘い飲料を習慣にしないことがポイントです。

外来診療を通じて感じるのは、完璧を求めすぎて挫折する方が多いことです。「今の生活の中で、これならできそう」という小さな変化を積み重ねることのほうが長続きします。無理のない方法をご自身のペースで選んでいきましょう。

4.薬物療法が必要になる判断基準 — 尿酸値8.0・9.0mg/dLの分かれ目

食事・生活習慣の改善にもかかわらず尿酸値が高いままの場合、薬物療法の適応を検討します。ガイドライン第3版の治療アルゴリズムでは、痛風発作・痛風結節の有無、合併症の有無、尿酸値の3点で判断します。  

薬物療法の開始基準

高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版(2018年)の治療指針(アルゴリズム)に基づく判断の目安は以下のとおりです。  
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使用する薬剤の選択

尿酸降下薬には、尿酸の産生を抑える尿酸生成抑制薬(アロプリノール・フェブキソスタットなど)と、排泄を促す尿酸排泄促進薬があり、病型・腎機能・併用薬を考慮して選択します。腎機能が低下している方では薬剤の種類や用量に注意が必要なため、定期的な血液検査で安全性を確認しながら進めます(ガイドライン第3版)。

これまでに薬物療法でご来院された方の事例を振り返ると、「薬に頼りたくなかった」という気持ちから開始をためらわれる方が多い一方、実際に始めてみると無理なく継続いただけるケースが多い印象です。開始のタイミングはご自身に合う形を医師と一緒に決めていきましょう。  

5.尿酸降下薬を自己判断でやめてはいけない理由

尿酸降下薬は、飲み始めの時期に自己判断でやめてしまうのが最ももったいない薬です。理由は、開始直後に一時的に痛風発作が起こることがあり、それを「薬が効いていない」と誤解しやすいからです。  

飲み始めに痛風発作が起こることがある — 失敗ではありません

ガイドライン第3版では、急激な血清尿酸値の低下が痛風発作のリスクを上げるため、尿酸値を確認しながら少量から徐々に増やす「漸増法」で目標値を目指すとされています。飲み始めに発作が起きても、薬が効いていないわけではなく、むしろ尿酸値が動いているサインであることが多いのです。

発作が起きた場合も、自己判断で薬を中止したり量を変えたりせず、まず受診してください。発作時にはNSAID(非ステロイド性抗炎症薬)・グルココルチコイド・低用量コルヒチンといった治療の選択肢があります(ガイドライン第3版)。市販の鎮痛薬には病状に合わないものもあるため、自己判断での使用を続けることは避け、医師にご相談ください。  

目標は6.0mg/dL以下の維持 — 下がってからが本番

ガイドライン第3版では、痛風関節炎の再発予防を目的として血清尿酸値6.0mg/dL以下を目標とすることが示されています。数値が下がった後に服薬や生活改善をやめれば、尿酸値は再び上昇する可能性が高いため、「下がったら終わり」ではなく「下げた状態を保つ」ことが治療の本体です。

当院では、1〜3か月ごとの血液検査で尿酸値と腎機能・肝機能をモニタリングし、安定すれば通院間隔を調整するなど、お仕事のご都合に合わせた無理のない継続方法を一緒に考えています。続けやすさこそ再発予防の最大のポイントだと考えているからです。  

6.今すぐ受診すべき警告サイン

以下の症状がある場合は、高尿酸血症の合併症の可能性があり、速やかに内科を受診してください。

⚠ 緊急受診が必要なサイン
⚠ 関節(特に足の親指の付け根)の激痛・発赤・腫脹(痛風発作)
⚠ 腰や脇腹の激痛(尿路結石疑い)
⚠ 血尿・尿量の急激な減少
⚠ 発熱を伴う関節痛
⚠ 手足の関節のしこり・変形の進行(痛風結節疑い)
⚠ 強い倦怠感と食欲不振(腎機能悪化疑い)

早期の診断・治療で合併症を予防できる可能性が高まります。不安を感じたら、お気軽にご相談ください。

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7.当院での検査・診断の流れ

足立外科胃腸内科医院では、高尿酸血症の診療を以下の流れで進めます。院長が毎回診察を担当するため、診察のたびに医師が変わる心配はありません。

1.WEB問診・初診予約:症状・食生活・既往歴・家族歴を事前に入力いただきます。
2.院長による詳細な問診と診察:痛風発作の既往、生活背景、服薬状況を詳しく伺います。
3.血液検査・尿検査の実施:尿酸値・腎機能・肝機能・血糖・脂質をあわせて測定し、結果を説明します。
4.個別の治療方針決定:検査結果をもとに食事指導・薬物療法の必要性を判断し、現実的なプランを提案します。
5.定期観察とフォローアップ:1〜3か月ごとに尿酸値の推移をモニタリングし、治療方針を調整します。
血液検査では尿酸値だけでなく血糖・脂質もあわせて確認します。健診でコレステロールや中性脂肪も指摘されている方は、採血結果解説・脂質異常(コレステロール・中性脂肪)の記事を参考にしてください。

青井駅徒歩圏内の立地を生かし、お忙しい方でも通院しやすい体制を整えています。待ち時間の少ない検査体制と結果のすみやかな説明で、効率的な診療を心がけています。

初回の血液検査は保険適用です。ご自身に合う治療方針を医師と一緒に決めましょう。

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8.よくある質問

Q.高尿酸血症の採血検査は当日できますか?
A.対応しています。空腹の状態で来院ください。採血の最終受付は17時となっています。採血結果が出るまでには約1週間程度かかります。

Q.プリン体ゼロのアルコールなら安全ですか?
A.プリン体ゼロでも安心はできません。アルコール自体に尿酸の産生を増やし排泄を抑える働きがあるためです。厚生労働省e-ヘルスネットでも、どの種類のアルコールでも適切な飲酒量にとどめることが重要とされています。種類を問わず量と頻度を見直し、休肝日を設けることをおすすめします。

Q.食事だけで尿酸値は下がりますか?
A.個人差がありますが、高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版でも食事指導は推奨されており、肥満のある方では減量に伴い尿酸値の低下が期待できます。ただし、痛風発作の既往がある場合や、尿酸値8.0mg/dL以上で合併症がある場合、9.0mg/dL以上の場合は薬物療法の検討が必要です。

まとめ

高尿酸血症の原因はプリン体だけでなく、アルコール・果糖・肥満・体質(排泄低下)など複合的です。食事・生活改善が治療の基本ですが、痛風発作の既往や尿酸値8.0mg/dL以上+合併症、9.0mg/dL以上では薬物療法も検討し、目標は6.0mg/dL以下の維持です。一般内科・かかりつけ医・生活習慣病の管理をお探しの方は、足立区青井の当院までご相談ください。

院長が毎回診察を担当し、現実的な改善プランを一緒に考えます。青井・綾瀬・五反野・西新井・竹の塚エリアからアクセス良好です。無理のない方法を医師と一緒に決めましょう。

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参考文献

1.日本痛風・核酸代謝学会(現:日本痛風・尿酸核酸学会)「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版」診断と治療社(2018年)Mindsガイドラインライブラリ https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00476/
2.日本痛風・尿酸核酸学会「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン(第3版)ダイジェスト・ポケット版」(2019年)https://minds.jcqhc.or.jp/common/summary/pdf/c00476_digest.pdf
3.厚生労働省 e-ヘルスネット「高尿酸血症」(2024年更新)https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/metabolic/m-05-007.html
4.厚生労働省 e-ヘルスネット「アルコールと高尿酸血症・痛風」(2022年更新)https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/alcohol/a-01-012.html
5.公益財団法人 痛風・尿酸財団「食品・飲料中のプリン体含有量」https://www.tufu.or.jp/gout/gout4/447

本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の診断・治療を推奨するものではありません。実際の診療は個別の状況に応じて医師にご相談ください。
お問合せはTEL: 03-3880-1191
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