足立外科胃腸内科医院|外科、胃腸内科、内科、皮膚科

足立胃腸科外科

百日咳

●百日咳(pertussis, whooping cough)とは?

足立外科胃腸内科医院
特有のけいれん性の咳発作(痙咳発作)を特徴とする百日咳菌(Bordetella pertussis)を起因菌とした感染症です。

百日咳は世界的に見られる疾患で、いずれの年齢でもかかりますが、小児が中心となります。
1歳以下の乳児、特に生後6カ月未満の乳児では重症化しやすく注意が必要です。

百日せきワクチンを含むDPT三種混合ワクチン(ジフテリア・百日咳・破傷風)あるいはDPT-IPV四種混合ワクチン(ジフテリア・百日咳・破傷風・不活化ポリオ)の接種により、百日咳の発生数は激減していますが、近年、ワクチン接種を行っていない人や接種後年数が経過し、免疫が減衰した成人の発病が問題になっています。

このような免疫のない成人は百日咳菌の重要な病原体保有生物となっており、免疫のない1歳未満の乳児(年間発生率を最も大きく押し上げており,死亡率が最も高い)への感染源となっています。

●原因と感染経路

病原体は百日咳菌(Bordetella pertussis)です。
おもな感染経路は、感染患者(特にカタル期と痙咳期早期)の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる百日咳菌(B. pertussis)による飛まつ感染です。
伝染力が高く、濃厚な接触がある場合には80%以上が発症します。
通常、痙咳期の3週目より後の患者は感染源とならないとされています。

●どんな症状があるのか?

足立外科胃腸内科医院02
潜伏期間は7-10日程度で、臨床経過は典型的には以下の3期に分けられます。
全経過は約2~3カ月で回復します。
発熱はほとんどありません。

・カタル期(約2週間持続)
普通のかぜ症状で始まり、次第に咳の回数が増えて程度も激しくなります。

・痙咳期(約2~3週間持続)
短い咳が連続的に起こり(スタッカート)、続いて、息を吸う時に笛の音のようなヒューという音が出る(笛声:whoop)特徴ある発作性痙攣性の咳が繰り返されます(レプリーゼ)。
発作のない時は無症状ですが、何らかの刺激が加わると発作が誘発されます。

・回復期(2, 3週~)
激しい発作は次第におさまり、2~3週間で認められなくなりますが、その後も時折忘れた頃に発作性の咳を認めます。

乳児の場合、無呼吸発作など重篤になることがあり、生後6か月未満では死に至る危険の高い疾患です。

●どのように診断するのか?

細菌培養法、血清学的検査、遺伝子検査などにより百日咳の病原体を検出することにより診断します。

・細菌培養法
菌培養が陽性であれば確定診断となりますが、感染時の保菌量が多いとされる乳児患者でも菌分離成功率は60%以下と低いです。
また、菌はカタル期後半に検出されることが多いですが、痙咳期に入ると検出され難くなるため、実際には菌の分離同定は困難なことが多い。

・血清学的検査
抗百日咳毒素抗体(抗PT IgG)を測定します。急性期と回復期の二回採血が必要です(ペア血清)。
急性期の抗PT IgG価が陽性(10~100未満EU/mL)から回復期に2倍以上の有意上昇を認めた場合(有意上昇)、
単一血清で抗PT IgG価が100 EU/mL以上の高値(発症後2週間以上経過している必要あり)の場合、百日咳と診断されます。

また、抗FHA IgGは百日咳菌以外の菌でも陽性になるため診断には利用できません。

・遺伝子検査
菌の遺伝子検査は最も感度が高く、リアルタイムPCR法やLAMP法(loop-mediated isothermal amplification)などにより簡便・迅速な診断が可能となっています。
LAMP法では症状出現後3週間以内の後鼻腔検体を用いることが重要です。

●どんな治療があるのか?

生後6カ月以上の患者にはエリスロマイシン、クラリスロマイシンなどのマクロライド系抗菌薬を使用します。
通常、患者からの菌排出は咳の開始から約3週間持続するが、抗生剤による適切な治療により、服用開始から5日後には菌の分離はほぼ陰性となります。
痙咳に対しては鎮咳去痰剤、場合により気管支拡張剤などが使われます。

●予防法

予防接種
有効な予防法は予防接種です。予防接種による免疫効果の持続は約5~10年程度です。
最終接種後時間経過とともに既接種者も感染することがあり、また、軽症でも菌の排出はあるため、予防接種をしていない新生児・乳児がいる場合は、感染に対する注意が必要です。

咳エチケットを心がけましょう。
咳エチケット
• ティッシュなどで口と鼻をおおう
• せき・くしゃみが続くときはマスクをする
• とっさのくしゃみは袖などで口元をおさえる

●いつから登校可能か?

第2種の感染症に定められており、特有の咳が消失するまで又は5日間の適正な抗菌薬療法が終了するまで出席停止とされています。
ただし、病状により学校医その他の医師において感染の恐れがないと認めたときは、この限りではありません。

当院ではLAMP法による遺伝子検査が可能です。
咳などの症状がある方、咳が長引いてなかなか良くならない方など、お気軽にご相談ください。

院長 飯田 修史
足立外科胃腸内科医院(外科・胃腸内科・内科・皮膚科)【五反野、青井のクリニック】
ご相談ください。院長より
参照

国立感染症研究所ホームページ
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/477-pertussis.html

東京都感染症情報センターホームページ
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/pertussis/

厚生労働省ホームページ
こちら
お問合せはTEL: 03-3880-1191
足立外科胃腸内科医院
24時間ネット受付